2013年11月16日

夕日音楽の集い

11月3日、三都半島、神浦にあるジェームズ・ジャックさんの作品
『夕焼けハウス:存在の言葉としての家』で『夕日音楽の集い』が開かれました。


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《ジェームズ・ジャックさん》

ジェームズ ジャックさんはニューヨーク市生まれで
2010年に現代芸術の研究生として東京芸術大学に在籍されていました。
そして2012年から三都半島芸術家村の第6回招聘作家として神浦に滞在されていました。


最初に神浦に来てこの夕焼けハウスの展示場所を見た時に一番印象に残ったのは赤い土壁で
そこに歴史やストーリーが必ずあると思ったそうです。


『壁に理想的な感情を書いて埋め込んだので石の裏にはむずかしい気持ちを書いてもらい、それを庭に埋め、
 庭の栄養になるようにしました。みんなの想いが込められることで壁が強くなり雨漏りを防ぐひとつの
 力になると思うんです。むずかしい気持ちも入れないと夕焼けハウスの意味がなくなる、
 浅くなる気がしたんです。』

夕焼けハウスには、ジェームズ・ジャックさんの人情あふれる人柄と、
地元の人と築いてきた絆が見られますが、音楽会も、ジャックさんの人望で
地元のおじいちゃん、おばあちゃんも集まってきていました。


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演奏をしてくれたメンバーは、ブルース・ヒューバナー さん(尺八)、能見 誠さん(コントラバス)、
田辺明さん(三味線)、古澤龍(アンビエント)の4人。


まずは、即興でその場からイメージしたコントラバスによる演奏や、
電子音などを使った環境音楽が演奏されました。
全員が理解するのは難しい抽象的な音楽でしたが、一部のコアな音楽好きの方が聞くような音楽を
神浦で、そして地元のおじいちゃん、おばあちゃんが聞いているのはなかなかない光景で
不思議な感じがしました。
電子音が夕焼けハウスの中に響き渡って幻想的でした。


環境音楽だけでなく瀬戸内海を表した「春の海」の演奏や
神浦伝統の「神浦小唄(こうのうらこうた)」も演奏され、
おじいちゃん、おばあちゃんが演奏に合わせてうれしそうに大合唱がはじまりました。


音楽会はジャズの構成のように第1部、第2部でわかれ、
幕間ではおいしいクッキーやお茶のおもてなしを受けながら、
あれこれみんなおしゃべりに花が咲いていました。


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第2部ではジャックさんによる、夕焼けハウスの壁や庭の石に埋め込まれた希望や願いや悩みの
ことばを朗読される場面もありました。


夕焼けハウスを制作するうえで、何度もお茶会や音楽会、井戸端会議などが
自然と開かれたそうです。そこでジャックさんは悟られました。
実は言葉それ自体がこの存在の家を創造し保っているのだと。


言葉には、文化、田舎と都会、年齢といったさまざまな断絶を横断し、
その結果共同の空間が生まれるのです。


そしてこの共同空間の中で、コミュニケーションそのものが、
建物をひとつの芸術の家へと再生してくれるのです。
(イベントフライヤー文章より抜粋)


夕焼けハウスに言葉や音楽やだれかのきもちがたくさんしみこんだ1日だったのではないでしょうか。



ぼーの


posted by 豆子 at 19:37| ARTナビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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